■
このサイトのテーマ「ピーブロック(Piobaireachd)」について ■
|
|
◆このサイトのメインテーマは、ハイランド・パイプ(Great Highland
Bagpipe)の伝統的な楽曲 Ceol Mor(キョール・モア =
Big Music)とも呼ばれるピーブロック(Piobaireachd/Pibroch)です。 ◆ピーブロックは、およそ15〜18世紀のスコットランド・ハイランド地方に於けるクラン制度の
下、ハイランド・パイプ独自の音楽形式として高度に発展した伝統的な楽曲
で、ソロ(1人)で演奏します。(“piobaireachd”はゲール語で
“piping”という意味) ◆曲のテーマは「人の死を悼んだ曲」「戦果を称える曲」「人の誕生を祝う曲」「自然の情景を描い
た曲」など。 ◆ピーブロックは「インド音楽」や「バリ島のガムラン」、「アボリジニのディ
ジュリドゥの音楽」、世界各地の「口琴」、モンゴルやサハの「ホーメイ(ホー
ミー)」、「お経」や「声明(しょうみょう)」、「グレゴリア
ン・チャント」、アイリッシュ・ミュージックの「シャーン・ノス」などをお好みの方の琴
線に触れるような、ディープでスピリチャルな音楽です。 ◆《悠々としたピーブロックの音の流れ》と「能」や「太極拳」の《たおやかな身体の
動き》には共通した何かが強く感じられます。また、《間合い》の妙を味わう音楽とも言えるピーブロッ
クには日本人の自分としても「禅」や「わび・さび」にも通じるものを感じます。ある意
味、日本人の感性に馴染みやすい楽曲なのではないでしょうか。⇒関連記事 ◆バグパイプ類に共通している大きな魅力の一つは絶え間ないドローンノートに身を委ねるこ
とにありますが、ピーブロックはその目的を究極まで突き詰めた楽曲だとも言えます。 ◆そして、言うまでもないことですが、ピーブロックはケルト音楽の真髄とも言える音楽なので、な んらかのケルト音楽にシンパシーを感じる方にもぜひとも耳を傾けて頂きたい音楽です。 ◆裏返して言えば、ハイランド・パイプの音階を最大限活かして紡がれるその独特の旋律と、一定の リズムから解放されて自由なリズムと抑揚、そして《間》を味わうその音楽様式は、一般的な西 洋音楽の規範に囚われている限り、少々理解を超えているものであるかもしれません。 ◆ピーブロックには、マーチ、ストラスペイ、リールなどには出てこない大変込み入った装飾音が必須です。その事から得て して、ピーブロックを演奏した事が 無いパイパーは「ピーブロックは演奏が難しい」という思いを抱きがちです。しかし、実際にはそれらの装飾音さえマスター すれば、ピーブロックの演奏はマーチ、ストラスペ イ、リールなどよりも随分と簡単です。⇒原文◆ピーブロックで最も求められる技量はゆっくりと演奏する事。素早い指遣いをこ なす高度な技量は必要ありません。⇒原文 このような楽曲《ピーブロック》に興味をお持ちになられた方は、サイト内の文章をテーマごとに分類し脈略をつけ て並び替えた Theme Index ページ のトップ「ピーブロックに関するさまざまな話題」Index に沿って順次読み進めて頂くと理解し易いかと思います。 そもそも、このサイトは系統だって解説することを目指したものでは無く、あくまでも自分の備忘録として書き散ら した文章の蓄積です。デフォルトの Japanese Index ページ は徒然に書いた文章を年代順に並べてあり、話題はあれこれ飛ぶので、お勧めではありません。 「ところで、そもそもハイランド・パイプって どんな楽器なの?」と いう方に… ◆ハ
イランド・パイプはスコットランドのハイランド地方(スコットランド北方の高地地方や島嶼部)で伝統的に演奏されて
きた大型のバグパイプで、正式には The Great Highland
Bagpipe(GHB)と表記されます(この場合、Bagpipes と複数形にはなりません)。 |
|
|