パイパー森の音 のある暮らし《2020年

2020/1/26
(日)

Lament for the Children
Donald MacDonald セッティングを
Blair Digital Chanter
で録音してみた

 歳を取ると何 事についても直ぐに記憶が朧げになってしまうので、Blair Digital Chanter がいつリリースされたのかについての記憶は定かでは有りません。
 そこで、ボブさんのフォーラムで検索してみると、2017年のクリスマス頃の投稿に、奥さんからプレゼントされたり、セル フプレゼントした人の投 稿がヒットしました。どうやら、2017年末頃にリリースされた様です。私自身も、恐らくその頃にそれらの記事を 読んで気になり始めていたと思われます。
 暫く我慢した挙句にオーダーしたのは 2018年3月下旬の事(ちっとも我慢していな い?)。そして、サイトで告知されていた約1ヶ月のウェイティングタイムを経て、手元に届いたのが5月上 旬の事でした。

 私がオーダーしたのは、Engraved Aluminium Mounts タイプ。彫刻の無いタイプに比べると$133 AUD高くなりますが、Hand Engraved Victorian Mounts というスペックにやられました。私はこの手の(手彫り)装飾に弱いんです。配送手数料 $60 AUD を含めてトータル $1,042 AUD、当時のレートで 90,069円でした。

 普段の私なら、こんな興奮させられるブツを手にしたら早々にここに書いている所でしょうが、そうしなかったのには訳が有り ます。
 実は、手元に届いてからほぼ1年間、このデジタル・チャンターを殆ど手にしていなかったのです。何故かと言うと、この チャンターの最大の特徴である指穴の感度の調整が上手く出来無くて使い物にならなかったのです。

 この Dチャンターは Fagersrom の Technopipes などの従来型の Dチャンターと異なり、指穴に当たる場所に電気的な接点は無くて、本物の指穴が空いています。そして、本体に仕込まれたセンサーが指の動きと皮膚の反射に 反応して音を出す仕組みになっているのです。非常に凝ったシステムでセンサーの感度も自在に調整する事が可能。
 しかし、これがなかなか曲者で、センサー感度を調整して個々の指のスウィート・スポットを見つけ出すのが結構難しい。
 今では「難しい」と、つまり「スウィート・スポットを見出す事が可能な事」を前提に書いていますが、当初、このチャンター を手にして、あれこれいじり回していた時には「これはアカン。このセンサーはアホや(何故 か関西弁)。」とシステム自体を否定してしまいました。つまり、サジを投げたのです。

 それ後の1年間はこれまでの通り Technopipes が私の練習の友でした。

 しかし、ほぼ1年以上が経過したある時「10万円近く投資したのに、このままでは余りにも勿体無い」と一念発起。再度、 じっくりとセンサーの感 度調整に取り組んでみました。そうした所、今回はなんとか上手い具合にスウィート・スポットを発見する事が出来たのです。私の Blair Digital Chanter は見事に蘇りました(勝 手に殺すな!)
 
 この Dチャンターのもう一つ優れている所は、ソフトウェアのアップデートが可能な事。
 私が購入した時の初期設定では、Highland Bagpipe、Scottish Smallpipe、Practice Chanter の音色に対応していましたが、その時点でも将来的なソフトウェアのアップデートが予告されていました。
 そして、丁度私がこのチャンターを蘇えらせた2019年6月頃、サイトに新しいソフトウェアがリリース。今では Blair Digital Chanter は9つの音色に対応しています。
 更に、2019年後半のいつ頃だったかは忘れましたが、サ ウンドにエコーがオンできる様になりました。これが実に楽しい。サイトの説明にも書かれていますが、まるでコン サートホールやエジンバラ城で演奏している様な気分に浸る事が出来るのです。

 そんなかんなで、最近では手のひらを返した様に、この Blair Digital Chanter が 無くてはならない存在になっています。

 ↓は "Lament for the Children" の Donald MacDonald セッティングの Urlar です。スコアをクリックすると 1st ラインを Blair Digital Chanter で 演奏した音源が流れます。



【2022/2/22追記】
 Lament for the Children に関して、いくつかの練習演奏を録音しました。それぞれ、Singling は練習スピード、Doubling は演奏スピード。
  1. Taorluath Variation Modern Style
  2. Taorluath Variation Traditional Style
  3. Crunluath Variation Traditional Style

2020/2/25
(火)

Donald MacDonald
セッティングの音源

 さすがは、Robert Wallace、彼がピーブロック・ソサエティーのプレ ジデントになって以来、会員宛に毎月ニュースレターが届く様になりました。会員の方には2月23日夜に最新の "PS President's Newsletter February 2020" が配信されたと思います。

 お気付きになったかもしれませんが、前プレジデントの Jack Taylor によってサウンドアーカイブに5人のパイパーの幾つかの音源が追加された事が知らされて います。
 その中で注目は、Patrick Molard による次の4つの音源。どれも ground だけですが…。

  1. "Leacran", the Campbell Canntaireachd version of "Half-finished Piobaireachd", with score taken from the Campbell Canntaireachd,

  2. Donald MacDonald settings of the grounds of "Lament for the Union", "My King has Landed in Moidart", "Lament for the Children".

 最初の "Harlf-finished piobaireachd" の音源は全く初めてです。CC では、"Leacran" というタイトルになっています。
 Molard Taylor による Campbell Canntaireachd 楽譜集 "Pipers Meeting" には未収録ですが、PS Book No.14 P486 に楽譜があります。

 後の3つは何よりも嬉しい(…と思ったのは) Donald MacDonald Setting
 特に、"Lament for the Children" は何よりです(…と思ったのですが…)。

 しかし、この方は、Donald MacDonald Setting に特徴的な3連符のカデンスを現代風なEホールドのカデンスで演奏するし、"Lament for the Union" の Hiharin を birl で演奏するので、どれも中途半端な印象でイマイチ。

 実は、これまで Pipeline などでオンエアされた Donald MacDonald Setting の(その他の名の知れたパイパーの)音源に於いても、同様の例は多々見られます。かの Willam MacCallum による The Sister's Lament もそうですね。

 誠に僭越ですが、Donald MacDonald Setting で演奏する際は、肝心な装飾音をそれらしく表現して欲しい所です。

 やはり、Donald MacDonald Setting の演奏を聴くのであるなら、本家本元の Donald MacDonald Quaich でのパフォーマンスが極め付だと思います。

 そう、今、私が最も渇望するのは、Glenfiddich でも、Oban でも、Inverness でも、PS主催のピーブロック・リサイタルでもなくて、この Donald MacDonald Quaich の動画(ライブでもビデオでもなんでも良いから…)配信です。

2020/3/30
(月)

iMac 27
HDD → SSD 換装


 現在使ってい る iMac 27 の購入に至った経緯については 2014年 11月18日に書いた通りです。その iMac 27、 ハードディスクが4年でお陀仏になった前の iMac 21よ りは少しマシではありましたが、やはり6年に満たずともハードディスクがイカれました。

 最近の兆候として、スリープから復帰した際に度々フリーズし、フリーズから復帰すると起動時のサインイン画面に戻る、と言 う怪しげな症状が頻発していました。ネットで検索して、その様な症状の際に行うべきクリーニング操作を幾つか試しましたが、 根本的な解決には至りません。

 2017 年5月24日には Time Machine バックアップ用として I-O DATA 2TB HDD を購入した経緯を書きましたが、その後、信頼性の低い AirMac Time Capsule はキッパリと諦め、代わりに BUFFALO 2TB HDD を導入。この2台で Time Machine バックアップ体制を構築して来ました。

 数日前の朝、本来ならほぼ1時間毎に自動的に実行されている筈のバックアップが、2台とも丸一日近く実行されていないこと に気付きました。直ぐに手動でバックアップしようとしますが、2台とも実行できないとのメッセージ。

 ディスクユーティリティを起動して2台にチェックを掛けましたが異常無し。そもそも、2台の外付けHD が同時にイカれる事は考え難い。…で、次は本体側(SSD&HDD のフュージョン・ドライ ブ)をチェック。案の定、異常有りでした。それもディスクユーティ リティでは修復が出来ません。

 仕方無いので、iMac をリカバリーモー ドで起動して "macOS復元" を立ち上げます。まずは Time Machiene からの復元をトライ。しかし、進捗スピードが余りにも遅く、残り時間が何千時間と表示されたまま遅々としてオペレーションが進みません。

 そこでいよいよ最後の手段、macOS の再インストールを開始しました。実は、1年ほど前にどことなく動作が鈍くなって来た事に剛を煮やして macOS を再インストールした経験があったので、この時もさほどの不安感をもたずに早々に実行。

 しかし、ここでも開始早々に表示された「残り20数時間」という表示がなかなか減らず、「あれっ、こんなだったかな?」と 不安が募ります。まあ、再インストールさえ無事に終えられれば…、と諦めつつ待つしかありません。作業を開始したのが、夜の 9時過ぎだったので翌日までは iMac の事は忘れる事にしました。

 そして、翌日のほぼ同時刻、残り時間が「あと6分」と表示された所で iMac の前で待機開始。まあ、この様な残り時間表示というのは極めて当てにならないものなので、さほど焦らずにジッと待ちます。案の定、6分なんてあっという間 に過ぎて、表示は不変のままに更にその何倍かの時間が過ぎ、流石にもうそろそろ完了かな?と思い始めた頃、突然「ナンチャラカンチャラの理由でオペレーションが完了できません。」と 言ったメッセージが表示されて、再インストール作業が完了間際でストップ。

 「ええ〜、そりゃないだろう!」と頭から湯気吹きがら、でも他に方法は思い浮かばないので、もう1日待つ覚悟で再インス トールに再度トライ。ところが、今度はそのコマンドさえ拒否されます。いよいよお陀仏か? でも、前回 2012年の iMac 21のトラブルと は症状が異なるので、その原 因がハードディスクなのか、或いは他の何かなのか?イマイチ判然としません。

 翌朝、前回お世話になった KSCAT に電話。技術者に状況を説明すると、即答で「ハードディスクが原因」との診断でした。そして、フュージョン・ドライブ(128GBの SSD & HDD の組み合 わせで 1TBHDD 部分を 1TB SSD に交換することを勧められました。確かに今更同じスペックの HDD に交換したくはない所ですが、SSD 交換となるとコストが気になりました。電話のこちら側で、なんとかストレージの中身をダイエットして 500GB位の SSD にダウンサイジングも有りかな、と思いを巡らせます。
 ところが、電話の向こうで「最近は SSD も随分安くなったので、1TB SSD に交換する経費は 35,000円です。」と言うのです。実質的に前回の 500GB HDD 交換と大差ない値段で、1TB SSD に交換できるとあれば逡巡するまでもありません。異議なくお願いする事に決めました。更に、元のフュージョンドライ ブの 128GB SSD はそのまま残るので、ストレージの容量は実質 1,128GBと なるとの事。4年でハードディスクがダメになった前の iMac 21より1年半長く持ってくれたお陰で、SSD の値下がりして、交換のタイミングと しては悪く無い様に思えました。

 今回は、持ち込みはせず、宅配便で往復。2泊3日の修理入院で iMac 27 HDD 部分は1TB SSD に換装されて戻って来ました。 送る際に宅配便送料が2,000円以上掛かりましたが、返送料は KSCAT 持ちなので、実質的な工賃は 33,000円弱でした。

 夕方に自宅に戻った iMac 27 は 直ぐ に Time Machine のバックアップから数時間掛けてデータを移行。その日の内にはこれまで以上にサクサクと動く iMac 27 として蘇りました。システム起動 の時間もこれまで以上に素早く、実に快適です。

 iMac の入院中に iPad でネット検索して HDDSSD について 色々と勉強して、HDD の寿命が4、5年と言うのは極々当たり前の事だと認識しました。また、その一方で SSD についてもそれなりに寿命が有ると言う事も分かりました。

 そんな知識がついてくると、現在の HDD 2台による Time Machine バックアップ体制にも不安を感じる様になりました。そして、将来的には少なくともバックアップの1台は SSD にしようと決意。早速、ネットで外付け SSD を検索。KSCAT の技術者が言った通りで SSD の値下がり著しく、1TB SSDならば1万円強出せば入手可能だと分かりました。SSD 値下がりの傾向はまだまだ続きそうなので、どちらか1台の HDD が怪しくなるまでギリギリ待って、購入時期をできるだけ遅らせれば、出費がそれだけ抑えるら れる事を確信しました。

2020/4/2
(木)

巣篭もりの日々

 先日、APC Guide to Pibroch を通読&演習しました。これで3度目になりますが、取り組む度に理解度が深まっている事は確か。途中折々で行うデジタル・チャンターでの演習も含めて、演 習後はささやかな達成感が得られます。

 今回は巻末に Joseph MacDonaldThe Compleat Theory of Scots Highland Bagpipe のフォトコピーが掲載されている事に触発されて、久しぶりに復刻本を取り出して きました。
 振り返ってみればこの復刻本と出会ってから丁度4半世紀が経過。隠すまでもありませんが、その当時の私にとってはその内容 は正に「猫に小判」状態。ページを開いて得られるのは《過去の遺物》にざっと目を通して「ピーブロックの奥深さを知る自己満 足感」だけでした。

 しかし、今回は違います。現在の私にとっては、そこに書かれている事は正に《生きた教則資料》として、オールド/トラディ ショナル/オルタナティブなスタイルのピーブロックを演奏する上で得るものが多々ありました。25年の歳月を経て、ようやく 自身のレベルがこの本の内容に追いついた事を実感します。

 そして、Roderick Cannon による重箱の隅を突く様な解説文を理解できる様になった事に自信を深めた私は、次のステップとして Donald MacDonald Book(1820)の解説本に取り掛かり始めました。

 DM Book 解説本の本文ページ数は、追補、インデックスを除くとおよそ115ページ。収録されている曲数は23曲で、それぞれの楽譜が(1曲を除いて)1ページにま とめ られてます。
 楽譜は必ず右ページに掲載され、左側ページに書かれているその曲に関する解説文と併せて、見開きで目に入る様に設えられて います。
 因みに楽譜が1ページに収まりきらず2ページ(解説文と合わせて4ページ)になっている1曲は、あの "Lament for Patrick Og MacCrimmon" です。

 つまり、個々の曲の楽譜&その曲に関する解説文からなる楽譜セクションは全部で 48ページ。以前、デジタル化したのはこの楽譜セクションのみです。残りの差し引き 67ページが純粋な意味での解説文という事になります。
  ページ数的にはさほどボリューム感は感じられないかもしれませんが、縦横345×245mmという大判サイズの誌面に、ビッ シリと細かな文字で埋め尽くされてるので、実際のボリュームは半端じゃ有りません。
 また、Cannon 本の常で、本文よりも更に小さな文字で書かれている脚注が、時にはそのページの1/3から1/2にも及ぶページもあり、読み進める際は目が上に行ったり下 に行ったり と大忙しになります。日頃使っている度数2の老眼鏡を 2.5の物に取り替えて四苦八苦しながら読み下しています。

 パイプのかおり第 27話で書いた様に、2006年に DM Book を購入して直ぐにこの部分にも一通り目を通しました。今回、改めて目を通してみて、あちこちに黄色のラインマーカーが引かれていて、それなりに読解しよう と奮闘した形跡が垣間見えました。…とは言っても、当時はまるでチンプンカンプンだったのでしょう、その内容は殆ど頭に残っ ていませんでした。

  しかし、Joseph MacDonald 本と同様に、オールド/トラディショナル/オルタナティブスタイルに目覚めた後の今回は違います。読み始めた途端に、目から鱗が落ちる様に次々と様々な事 が解って来て、面白くて面白くて仕方ありません

 iMac27の大画面にデジタル化した楽譜部分を画面一杯に開いて、解説文で触れられている箇所を折々にデジタル・チャン ターでなぞりながら、右手にマーカーを持って食い入る様に読み進んでしまいます。

 まだまだ巣篭もりの日々が続きそうな状況ですが、解説本文が終わったら個々の曲の解説部分が…、そして Book が 終わってもほぼ同じボリュームの MS があるので、当分は楽しみが尽きそうにありません。なんとか、この楽しみが尽きる頃には、新型コロナウィルスの猛威が収まってくれる事を願うばかりです。

2020/6/1
(月)

APC Loss

 恐れていた事 態が現実になりました。

 APC サイトが閉鎖された様です。

 昨 年9月の David Hester の突然の逝去以 来、毎日の様にチェックしつつ「いつか閉鎖されるのではないか?」と、不安な日々を送っていました。
 3ヶ月しても変化は無さそうだったので、今年の1月にはパイプのかおり第36話をリライトして昨年9月にフリーズした状態のサイトに ついて詳しく紹介しました。

 それ以来もずっと気になっていたのですが、つい先日の 5月28日にボブさんのフォーラムに "Alt Piborch Club? " というトピが立ち、このサイ トの行く末を気にしている人たちの動向の一部がほんの少し表面化してきました。

 その中の Keith Sanger さんの書き込みの 中に "Negotiations are currently underway to get the site restored." という一節が有り、水面下ので動きがやっと見えてきた矢先でした。

 その日のその時点ではまだサイトはオンラインでしたが、つい先ほどチェックした所、URL が無効だという表示が…。

 CallumII さんもやるべき事リストに "to make an archive copy of the site in case it went offline" と書いていましたが、彼も書いている通り、サイトの膨大 さを考えると、実際にはそれはほぼ不可能な事。

 今の所、Apple Books の "APC Guide to Pibroch" は閲覧可能な様です。しかし、これも極めて危うい状態だと思うので、要注意です。

 私は、万が一のために PDF版もダウンロードして保存済み。
 PDF版が納められている APC Dropbox もまだアクセス可能なので、PDF版をダウンロードしていない方は、至急ダウンロードしておいた方がいいと思います。

 もしも、両方とも無効になった場合は、私のサイトに PDF版をアップしようと思います。

 YouTube Alt Pibroch Club チャンネルも まだ有効の様です。
 でも、気になる動画がある方は、今の内にダウンロードしておいた方が良いかと思います。
私は、先ほど、121の動画を全てダウンロードしました。

 今はただ、Keith Sanger さんの書き込みの通 り、APCサイトが正くレストアされて、再度オープンされる事を切に願うのみです。

2020/6/20
(土)

APC Site is Back !

 ボブさんの フォーラムの "Alt Pibroch Club?" のトピの6/17付け bwbees0さんの書き込み

 "The site is working for me today. …"

 と書いてあったので、もしや?と思ってAPCサイトにアクセスしてみると、なんと復活していました。特に、何のメッセージ も無いので、単に元に戻っただけの様ですが…。

 とにかく、ちょっと一安心。
 でも、一時的にせよアクセス不可になり、そして、唐突に戻った経緯が不明なので不安は完全には消え去りません。

2020/7/12
(日)

Chris Lee さん

 今週の Pipeline Pibroch of the Day は 必聴!

 Chris Lee "The Old Men of the Shells" (Donald MacDonald Setting)です。

 実は、この Chris Lee さんこそ、私が 2019 年2月19日に書いた non-Japanese visitor の方だった様です。

 なんと、呆れた事に、私はその後の 2019年7月10日のピーブロック掲示板

 香港出身の Chris Lee という人による
 "Lady MacDonald's Lament" (14分過ぎ〜)です。
 Ground & Var.1 だけですが、貴重なのは師匠の Alan MacDonald の指導による MacArthur setting で演奏している事。
 お手元で、MacArthur-MacGregor MS を見る事が出来る方は P152をご参照下さい。


 …と書いて置きながら、その Chris Lee さん が、その数ヶ月前にメールをもらった Chris Lee さんと同一人物だと気づいていませんでした。

 その時の掲示板に書いた 7月8日付け APC-Learning Living Pibroch の投稿 を紹介し、
Pipeline のページで顔写真も見ていながら気づかなかったのです。

 20分過ぎからのナレーションで紹介されていますが、香港でパイプを始めた Chris Lee さんはカナダのノバスコシアで Bruce Gandy の指導を受けた後、NPC の Royal Conservatoire of Scotlandで学ばれたとの事。

 今回の音源は、そこで師事した Alan MacDonald のスタイルで Donald MacDonald MS に収録されているバージョンで演奏されたもの。Donald MacDonald MS をお持ちの方は、P39を参照しながら鑑賞して下さい。

 出だしと最後に Urlar に合わせて彼のガーリックシンギングが重ねられるという、素晴らしいパフォーマンスです。これまで、聴いたオールドスタイルのピーブロック音源で最高に感 動しました。

 Chris さんはこの演奏を故 J. David Hester に捧げています。一緒に心して聴き入りましょう。

2020/7/13
(月)

PDF 編集ソフト
の悩み

 2019 年11月6日の日記で、macOS 10.14 Mojave10.15 Catalina による 32bit ソフトのサポート終了を受け、新しいサイト作成ソフト SeaMonkey に移行した顛末について書きました。
 実はこのアップデートに際して使えなくなった 32bitソフトが、この他にも幾つか有りました。殆どのソフトはそれなりに役割を終えた物だったので直ぐに諦めがつきましたが、一つだけ必須のソフトが 有り、少々困っていました。
 それは、ScanSnap SV600 に添付されていた PDF 編集ソフト Nuance PDF converter for Mac です。SV600購 入後にデジタル化したピーブロック関連図書や楽譜は全てこのソフトでページリンクを作成していたからです。
 そして、何故かページリンクはかなりの頻度で壊れます。ですから、その度、このソフトを起動して修復する必要があるので す。また、図書をスキャンした場合に OCR版を作成する際もこのソフトのお世話になります。

 富士通のサイトにはスキャナーに添付されている各種ソフトの Catalina 対応状況が一覧になっています。それによる、Nuance については2019年秋の Catalina リリース以降「(ソフト)メーカーが対応した際にはお知らします。」という様な記述がされるだけで、一向に「対応された。」という表記に変わりませんでし た。
 そして、今月に入って久しぶりにこの対応状況一覧をチェックすると、表記が「macOS Catalina v10.15の対応予定はございません。」と 変わっていました。その代わりに、新たに Kofax Power PDF Standard for Mac と いうソフトが登場。SV600の添付品ページに行くと、添付される PDF 編集ソフトはこれに変わっていました。つまり、富士通としても NuanceCatalina には対応しそうにないので、添付ソフトを変更した様です。

 実は、半年近く経っても対応しない状況を鑑みて、暫く前からあれこれ代替えソフトを探していました。もちろん、PhotoShop 代替えの GIMP の様に無料ソフトが有ればベストなのですが、こと PDF編集ソフトに関してはその様なソフトが有りません。「無料」で検索すると「無料体験」ソフトはジャラジャラ出てくるのですが、実際に活用する際には どれも購入する必要があります。
 色々検索した所で最も安価なソフトは、OCR処理機能抜きで6,000円弱。OCR処理機能付きだと更に 2,000円程高くなります。さほど悩む様な価格では無いのかも知れませんが、日常的な必要性との兼ね合いから考えると、直 ぐにポチッとする様な値段とも言えません。
 因みに、件の Kofax Power PDF Standard for Mac のお値段は 13,000円以上します。

 そこで私が思い付いた一つの解決策は、息子のお下がりの Mid 2009年 MacBook Pro に入っている Nuance を使う方法。OS は macOS 10.11 El Capitan なので問題無く動作します。
 しかし、実際に試してみると如何せんマシンが古すぎて動作が致命的に鈍く、ファイルを開けるだけでも酷く時間が掛かるので 到底使い物になりません。

 実はこの MacBook Pro を使わなくてはならない状況が他にも2つ有りました。
 一つは、CDの音源を取り込む時。iMac 27 にはディスクドライブが付いていないので、iMac 21を処分した後は、ディスクドライブが付いているこの MacBook Pro にご登場願っていました。ところが、先日ある貴重な音源の入ったCDボックスを購入したので早速取り込もうとした所、肝心のディスクドライブがお陀 仏になっていました。この期に及んで外付けディスクドライブを購入する羽目に…。まあ、IO-DATA 製のその製品、僅か2,280円でしたが…。

 もう一つは、PDF自炊に関する作業。A4サイズ以下の本などを裁断後にスキャンする際に最適な ScanSnap S1300 が、何故か Catalina に対応した読み込みソフト ScanSnap Home では認識されないのです。富士通の説明では対応しているはずなのですが、どうしてもダメ。初期的なバグがあってその内に認識する様になるかな?と思って、 時々試してみるのですが、既に半年以上経過しているのに一向に認識する気配がありません。
 最近は本を裁断して自炊する事が無 いのでさほど切実ではなく、まあ、必要な時が来たら MacBook Pro に入っている古い読み込み ソフト ScanSnap Manager を起動して読み込むしか無いな、と考えていました。

 そんなかんなで、ネット検索しながらあれこれ思案している中で、Mac のシステムに関して新しい事柄を知りました。それは、最近の Mac は「一 つのストレージに複数の OS をインストールする事が可能」だという事。同じストレージなので、ファイ ルも共有される訳です。2017年9月リリースの macOS 10.13 High Sierra で導入されたアップルの新しいファイルシステム APFS(Apple File System)によるメリッ トだそうです。
 実はこのシステムは SSD に最適化されているので、購入時点では Fusion Drive だった iMac 27 は対象外だったのですが、今 年3月の HD⇒SSD 換装に伴い、幸いな事にこの ファ イルシステムが運用できる仕様になっていたのです。

 そこで、アップルのガイダンスに従って本体ストレージに APFSボリュームを追加。そして、その領域に macOS 10.14 Mojave を新規インストール。必要に応じて直ぐに OS を切り換えて Nuance を起動する事が可能となりました。言うまでも無く、ScanSnap Manager についても同様です。確かにシステム切り替えには少々時間が掛かりますが、エクストラコストを全く掛けること無く、PDF 問題が両方とも一挙に解決して大いに満足、という顛末でした。

 動作は致命的にノロく、遂にはディスクドライブもイカ れてしまった MacBook Pro は、 そもそもお下がりで貰った時からディスプレイに縦の線が入っていました。正に満身創痍。それでも、これまで何かと重宝してい ましたが、これ でようやくお役御免。早々に Apple リサイクル・プログラムによってお引き取り頂きました。

2020/10/16
(金)

 APCのピーブロック・レッスン・ビデオ新シリー ズ!

 APCロスに ついては、これまでも折に触れ書いてきました。
 あっという間に一周忌を過ぎてしまいましたが、2019年9月の J. David Hester の逝去により極めてアク ティブだったその活動が突然ストップ。APCサイトの共同運営者である筈の Barnaby Brown からは、何ら発信も無いまま(私のアンテナに届いて無いだけ?)に不安な日々が過ぎて行きました。

 そして、不安が的中し今年6月には APCサイトが一時閉鎖。 幸いな事にサイトはその月の内に復活しましたが、相 変わらず Barnaby Brown からのメッセージは届かないまま…。

 そもそも Barnaby Brown 自身の研究に関する発信活動も(個人のサイトから伺う限りでは)、さほど活発とは見受けられませんでした。自 身の YouTube チャンネルへの最後の動画投稿も2019年6月の事。それも、最近10年程の彼の最大の研究テーマである古代ギリシア発祥のアウロスに関する動画でした。

 ところが、1週間ほど前の10月9日付けの YouTube チャンネルに突然、Hihorodo hao – lesson 1という動画が アップされました。

 内容は、PS Book4(1932年初版)P111上段掲載の Nameless(Hihorodo hao)についてのレッスン。手ほどきを受けるのは、Barnaby Brown のご近所さん?と思しき Jimmy Carnegie という人物。

 まず冒頭、Jimmy さんが「これは、ここケンブリッジに於ける友人の Barnaby Brown とコラボレーションして制作する、Alt pibroch.com の(ピーブロック・レッスン)シリーズ第一回目です。」と口火を切 ります。

 続いて、Barnaby Brown が登場。Jimmy さんの言葉を引き継いで「このレッスンは David Hester の思い出に捧げるシリーズだ。」と口上を述べます。確かに動画の説明文にも "This series of lessons is dedicated to the memory of David Hester." と記されています。

 更に続けて(0:15〜)、David Hester がいかに素晴らしい最高の反体制主義者であったか、そして、主流派の権威にどれほど苛立ちを覚えていたか、と語ります。そして、その様な彼によるリサーチ の成果 によって、多くの人が古い楽譜の魅力に気付かされた事か、云々…。

 いや〜、ようやく APC の共同運営者たる Barnaby Brown としての、David Hester の成し遂げた成果の意義や、彼の死に関する想いを窺い知ることができました。

 さていよいよレッスン開始(1:20〜)。
 最初に PS Book4に続き、そもそもの原典である MacArthur-MacGregor MS の解説本について説明。レッスンは解説本の楽譜(P146 No.18. Nameless)ではなくて M-M MS のオリジナルの楽譜に沿って進められます。因みに、この楽譜、5線譜を使ってはいますが、何故か音符が2音下に書かれているので、Binneas is Boreraig の楽譜以上に困惑させられます。
 YouTube の解説部分には APC サイトの Music Material セクション内のこの曲の該当ページ、 M-M MS に関するページ、PS Book4 の楽譜の元になった、Angus MacKay MS Vol.1 のページへのリンク等が張られているので参照して下さい。

 兎にも角にも、この事から推して、Barnaby Brown としては APCサイトを「少なくとも現在の内容で維持する」意向の様です。サイトの存続についてはどうやらこれで一安心。
 まあ、この方、サイトを塩漬けにするのは得意技。自身のサイトも ここ数年間不変ですし、過去の2つのサイト、siubhal.comtriplepipe.net に至っては10数年間放ったらかしです。

 通常、この手のサイトはそれなりに更新されていないと、どうしても利用価値が下がりがちです。しかし、APCサイトはリ ファレ ンス資料自体の膨大さ、更に関連する資料へアクセスする窓口機能としての完成度の高さが尋常では有りません。今後一 切の更新が無いとしてもその価値は不変です。現に私は今でも、何らかの曲について調べる際には PSサ イトでは無くて APCサイトにアクセスします。

 さて、レッスンは伝統的な手法、つまり、カンタラックによります。まずは、歌い伝えるという事が如何に価値があるかという 話から始まり、テンポのカウントの仕方なども含めて、極めて丁寧な指導。結局、40分弱の今回のレッスン1で完了したのは最 初のライン1の4小節でした。…と言っても、ライン2はライン1と一音しか違いがありませんが…。

 英語力と音感の致命的欠如のため、私自身にとっては正直言って殆ど「猫に小判」状態ですが、繰り返し聞き直しながら真剣に 取り組めば、得るモノが多々有ります。
 特にレッスン1の17:44〜20:34の辺りで語られている内容は、David Hester の視点が如何に的を得たモノであったか、ピーブロックとはそもそもどの様な文化であったか等について、大いに含蓄に富んでいます。

 Barnaby Brown の活動が再び表に出る様になったのは何より。10月15日には早々にレッスン2の動画がアップされました。しかし、この方の興味の対象は相変わら ず幅広く尽きない様で、その前に、ギリシャの古典音楽に関する動画を2本も矢継ぎ早にアップしていました。

 2本目のレッスン動画アップと同時にプレイリストページが出来ました。そして、そのタイトルは "Hihorodo hao (PS 191) – a series of pibroch lessons in memory of David Hester" となっています。趣旨文に Barnaby Brown の 故 David Hester に対する想いが明確に表れています。

 それにしても、今回のレッスン動画の事、せめて APC の Learning Living Pibroch のブログページにでもお知らせしてくれれば良いと思うのですが…。よほどマメに Barnaby Brown の動向をチェックしている人でなければ、今回のこの動画に未だ気付いて居ない人が殆どだと思います。ボブさんのピーブロック・フォーラムでもまだ誰も書い ていません。

 今後もこの様な形で APCの活動を進めるとしても、誰かしら Barnaby Brown をサポートする人が必要だと思います。レッスン1の動画に早速リアクションしている、Chris Lee さんは適任だと思うのですが…。

2020/11/5
(木)

 Lament for Laird of Anapool

 その指遣いの 難易度の高さから、私如きパイパーが修得する事は恐らく未来永劫叶わない事だろう、と半ば諦めていたあの Lament for Laird of Anapool がなんとかなりそうです。
 …と言っても、パイプでの演奏は未だ先の事として、まずはプラクティス・チャンターでの話です。

 ここ数年間、私が主に練習に取り組んでいるのは Daughter’s Lament Sister’s Lament の家族ラメント2曲。どちらも、未だにパイプで自在に演奏するには至りません。でも、地道に練 習を積み重ねて身体に覚え込ませれば、いつの日にかパイプチャンターの上を自然に指が動いて、これらの曲を悠々と奏でる事が 出来る日が来ると信じて、日々練習に臨んでいます。

 そんな折、本当に久しぶり(数年ぶり?)に、何気なく Anapool ラメントをなぞって見たのです。そうした所、2004年当時は「こりゃ、絶対無理だ!」と直ぐさまサジを投げざるを得なかった冒頭の繰り返しパッセージが 「あれっ?」と思う程にスムーズにこなせてしまうのです。そして、それに続く小節も同様に粛々と演奏できてしまう。

 う〜ん、これはどうした事か?と思いを巡らせてみました。

 思い至った理由の一つは、
 「Daughter’s Lament に対する日々の取り組みによる指遣いテクの上達が、Anapool の指遣いにも反映された」という事。

 この2曲を比べて、確かに共通する指遣いが多々あります。
 でも、何故か不思議な事に Daughter’s Lament については、最初からサジを投げたくなる様な事は全然無くて、さほど構えずに練習に取り組み始めることができた様に記憶して います。

 同様の事例は、以前にもありました。
「Patrick Og 諦め → MacSwan of Roaig 習得 → Patrick Og 自然に出来る様になっていた」の一連の流れです。⇒ 2003年7月31日の日記

 更に、特にトップハンドの指遣いテク上達の理由としてもう一つ付け加えるとしたら、この2、3年、数曲のお馴染み曲につい て Donald MacDonald セッティングで戯れていた事が、功を奏したのかもしれません。DM セッティングでは、通常 Cadence として演奏する3連譜の装飾音をランダウンで演奏します。更に言えば、Patric Og や Grengarry's March 等では、Hi-Aからの4連のランダウン装飾音なども頻発。
 考えてみれば、これらをはっきりと聴こえる様に演奏しようとすれば、否が応でもトップハンドの訓練になります。

 技量のある人が聞いたら、ちゃんちゃら可笑しい話だと思いますが、私如きパイパーは一時が万事こんな感じです。

 私も寄る年並に勝てず、最近は痛風かリューマチなのか単なる関節炎なのか、中指の関節が腫れて指が真っ直ぐに伸ばせなくな る症状が頻発しています。(実は、今の今もそうです。)
そんな時は、指を摩って摩って、グッパグッパと握って開いてしつつ、何とか練習しています。

 そんなボロボロの「齢66才にして未だ上達している」という現実。
 なんとも愉快極まりません。

 これだから、ピーブロックは辞められません。

2020/12/16
(水)

Bagpipe News Features 過去ログ

 白状します が、そもそも私は NPC のサイトは余り熱心にチェックしていませんでした。
 ですから、NPC が運営する Bagpipe News のサイトも同様。マメにチェックし始めたのは、ほんのつい最近の事です。

 最近、古い "Piping Times" の記事が再掲載されるケースがあれこれ目に付く様になり、気になり始めた私は、最も古い2018年11月27日付け以来の Features の過去ログ261ページを全てチェックしてみました。

 何の事はない、過去の "Piping Times" の記事がゾロゾロ出て来ました。

 古くは1950年代の記事も有りますが、多くは過去30数年間の記事で、30年前の "Piping Times" で取り上げた記事、今後取り上げる予定の記事と被っているものも多々有ります。また、その他にも私が取り上げなかった記事も幾つか…。

 そこで、最新の1990年12月号までに既に取り上げた記事については、ピーブロック関連記事一覧 のタイトルの最後に★印を付けると共に、それぞれの紹介ページの最後にオリジナル記事へのリンクを張りました。
 また、今後紹介する予定の1991年1月号〜1999年9月号の記事については、タイトルに★印を付けるとともに、私の紹 介記事に先行してオリジナル記事へのリンクを張りました。

 その他にも、2000年代に入ってからの "Piping Times" の記事や "Piping Today" の記事、その他の雑誌に掲載された記事の中にも興味深いモノを多々有りました。

 コロナで静かに過ごす正月休み(私はサンデー毎日ですが…)には最適な読み物が盛り沢山。
しばらくは、退屈している暇はなさそうです。

2020/12/17
(木)

The 33rd Donald MacDonald Quaich 2019

 > そう、今、私が最も渇望するのは、Glenfiddichでも、Obanでも、Inverness でも、PS主催のピーブロック・リサイタルでもなくて、この Donald MacDonald Quaich の動画(ライブでもビデオでもなんでも良いから…)配信です。

 今年2月25日の日記にこの様に書きました。

 いや〜、有りました、有りました。

 先ほど、Bagpipe News の見落とし記事の一つ、1998年に Roddy MacLeodDavid Murray にインタビューした "Exploring Donald MacDonald’s ceòl mòr" という記事を読んでいました。

 その後、Donald MacDonald に関してあれこれ検索してたら、Armadale Castle, Gardens & Museum of the Isles のサイトCulrtual Heritage のページに辿り着きまし た。

 そして、その中に Vimeo にアップされている "The 33rd Donald MacDonald Cuach 2019" というタイトルの動画を 発見。2019年の Donald MacDonald Quaich の様子をベタに録画したと思われる2時間半の動画です。因みに、この時の出演者と演目はこの当日のパンフレットにある通り。

 興奮しつつ、その他の過去の映像は無いのか?と探し回ってみましたが、今の所発見には至っていません。どう考えても、毎年 撮 影されているはずですが…。
 因みに、2020年はコロナの為にイベント自体が中止でした。

2020/12/18
(金)

Donald MacDonald Quaich
 の動画、その後

 あれこれ検索 していたら、NPCのサイトの過去ログの中に、32nd Donald MacDonald Quaich 2018 のライブストリーミングの告知がヒットしました。もう既にライブストリーミングまでやっていたんですね。

 公式なライブストリーミングがいつから始まったのかは判りません。
 でも、(2012年の Faye Henserson のYouTube動画は観客席から撮影されたモノでしょうが)、2015年の4人のYouTube動画はどうみても公式と思われますから、少なくともここ 数年間は公式に撮影されていたのではないでしょうか。
 Glenfiddich の動画と同様に、Vimeo に過去の動画を揃えてアップして貰 えないでしょうかね〜?

 まあ、高望みはともかく、今日は昨日の通しの動画から、演奏者別の動画とオーディオファイルを作成しました。何しろ、基本 的に編集されていないベタな動画なので、個々の演奏者の長いチューニング部分を切り取らないといけません。

 それにしても、余程ピーブロック聴き込んだ人じゃないとチューニングから演奏曲に移る瞬間を的確に聴き分けるのは大変だと 思います。
 途中、司会の Dr. Angus MacDonald も観客に向かって、曲の始まりが判り難い事を弁解していました。隣に座る、今回のジャッジの Colin MacLellan に向かって、聴衆に判るように「(曲が始まったら)彼が合図に眼鏡を掛ける(外す?)とか…。」といった様な冗談を言っている様でした。

 映像を観ていて気付いたのですが、このリサイタル(敢えてコンペティションとは言いません)の良い所は、どの奏者も締 め括りのウルラールを最後まできっちりと演奏する事。どうやら、それがこのリサイタルのルールの様です。
 ですから、動画編集のミスなのか?前半がカットされて Taorluath var. 以降だけの残念な映像になっている Cullum Beaumont"Finger Lock" についても、最後にはきっちりとウルラールを堪能する事が出来ます。

 この所で徐々に、Donald MacDonald setting の嬉しい音源が集まりつつあります。

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